Never Aloneクリアしたので感想。ドキュメンタリーは実写で見応えあり。アクションはやや残念。

3.5
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ゲームなのに実写ドキュメンタリー

Steam:Never Alone (Kisima Ingitchuna)
Never Alone(Kisima Ingitchuna)はアラスカの原住民コミュニティの協力を得て制作された作品です。 イヌイットの伝承民話をベースとしており、他にはないゲーム体験を味わうことができます。 本作は、北極圏の美しい大地を舞...

Never Aloneは、E-Line Mediaによるアクションパズルゲームです。

本作の特徴は、イヌピアットの文化を学べるドキュメンタリーパートと、Limboのようなパズルアクションゲームパートの2つに分かれていることです。特にドキュメンタリーパートはTV番組のような実写映像で、およそゲーム作品をプレイしているとは思えないほどハイクオリティの映像でした。

プレイ時間とサイズ

サイズ:1.78GB

プレイ時間:3時間42分

日本語:あり

早ければ1日でクリア可能なボリュームですね。

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なぜ吹雪はやまないのかを探る少女の物語

本作はイヌピアットの民間伝承をベースとしていて、なぜ吹雪はやまないのだろうと考えた少女(ゲーム中は男)の冒険活劇を描いています。ホッキョクギツネとの友情、悪者との戦いなど、絵本のようなライトな物語ながら、随所にイヌピアットの文化や思想を感じられる点がユニークでした。

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メインはパズルアクション

アクションパートは、足場から足場へと飛び移る典型的なプラットフォームゲームです。そこにLimboのような軽いパズル要素が組み合わさっています。

プレイヤーはホッキョクギツネと少年を自由に切り替えてプレイすることができ、それぞれの特性を活かした協力ギミックを楽しめます。パズル難易度的には易しいほうですが、終盤のアクションがややハードでした。

プレイ中にドキュメンタリー映像

アクションパートの道中でフクロウに出会うことで、ドキュメンタリー映像がアンロックされます。ドキュメンタリー映像にはゲーム中いつでもアクセスできます。

ドキュメンタリーは関係者にインタビューした実写映像で、数分尺のものが20本くらいあります。アクションパートの合間の休憩時間としてちょうどいい尺で観やすかったです。

映像は強制ではなく、あとでまとめて観ることも可能ですが、必要なときに必要な情報が降りてくるよう設計されているため、アンロックされたタイミングで視聴することをオススメします。

取り上げた内容がすぐにアクションパートに反映されるので、さらに理解が深まって、教材としても優秀ですし、本当に絵本の中を冒険しているような体験ができました。

パズルは中盤で頭打ち、アクション難化

ストアページで、操作性に難があるみたいなレビューを多く見ました。

実際のところは、ギミック重視のジャンプアクションなら十分許容範囲のレベルでした。どうしてみんな引っかかるんだろう??と思いながら進めていったのですが、終盤で謎が解けましたね。

このゲーム、序盤~中盤くらいまではパズルゲームの面白さがあるのですが、凝ったギミックというのはそれほどなく、頭打ちを迎えるのが結構早いです。その代わりにアクション性が求められるギミックが終盤にかけてだんだんと増えてくるのですが、まあこれがそこそこ難しかったです。

追いかけられる系はきつい

終盤のアクションは追いかけられる=時間制限があったり、キツネと主人公の入れ替わりを短い時間で何度も行わないといけなかったりと、忙しいうえに正確なアクションが求められます。

パズルの質の低下と、そこそこ難しいアクション操作の要求に、序盤楽しんでいた人ほどガックリくるのも理解できます…。

感想:興味深いがゲーム的には凡

ドキュメンタリーパートはまったく知識のない自分でも理解できるところからスタートし、極限の自然環境で暮らす彼らの1日の過ごし方や、歴史はどのように伝わってきたか、伝統的な自然信仰(スィラ)など、イヌピアットの生活様式だけでなく精神性にも迫る、なかなか奥の深い内容だったと思います。実際にイヌピアットの人に話を聞いているので、説得力と重みがありました。

はたから見ると、なぜそんな過酷な自然環境に住んでいるの…とも思うのですが、彼らとしては、それでも自然から与えられているものの方が多いという考え方で、日本のような自然信仰に傾いているのが興味深かったですね。とにかく忙しくて、生態学的時間を過ごしていたって言葉が印象的でした。

一方でアクションパートは、及第点か、やや下くらいですね。序盤こそシンプルながらキツネと人間が協力するパズルゲームとして、それなりの面白さがありましたが、終盤はアクション性が増すことで、パズルの面白みが薄れて単調な印象を受けました。また、リスポーン地点で即死したり、壁に挟まって進行不可になったりと、シンプルな見た目ながら細かいバグも多かったです。

総合すると、興味深く学べるが、ゲームとしての面白さはまた別…というところ。個人的には興味ある題材だったので、結構楽しめました。

アクションパートについて色々語りましたが、ぶっちゃけ尺的には短いゲームなので、ミニゲームレベルにしては良くできている部類だと思います。定価1,480円ですが、セールだと300円くらいで買えます。ワンコインのゲームなら十分な内容ですね。ドキュメンタリーとゲームという組み合わせに興味を持った方はぜひ。

2人プレイもできます

投石は忘れがち

主人公とキツネで2人プレイもできます。ゆるく遊ぶ分にはちょうどいい尺と難易度だと思います。終盤は1人だと操作が忙しくて難しいですが、分業だといくらか楽だと思います。

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