作品名 | INSIDE(インサイド) |
開発 | Playdead |
リリース日 | 2016年6月29日 |
ジャンル | パズルプラットフォーム、ダーク |
価格 | 2,300円(Steam) |
対応プラットフォーム | PC(Steam、Epic、Windows、GOG) XboxONE、PS4、Switch、iOS |
日本語 | 対応(テキストのみ) |
インストールサイズ | 2.12GB |
プレイ時間 | 約3時間半 |
LIMBO(2010)と同じPlaydead(デンマーク)の作品。
LIMBO | 2010年7月 |
INSIDE | 2016年6月 |
COCOON | 2023年9月 |
最近、COCOONというゲームをプレイしまして、それがJeppe Carlsen氏というPlaydeadのLIMBOとINSIDEのリード・ゲームプレイデザイナーを務めた方による作品で、それが結構感動する出来でした。
それで氏に興味を持ち、INSIDEだけプレイしたことがなかったので、COCOONきっかけにプレイしてみた…という次第です。
ジャンルはパズルプラットフォーム:ゲームシステムは画面左から右に進むオーソドックスなパズルプラットフォーム。使用するコマンドは、方向キー、ジャンプ、アクションボタンのみ。プレイしたのはPC版ですが、自由にキー設定できました。際立って難しいジャンプアクションや謎解きはなく、どちらかというとサクサク進める雰囲気重視型の作品です。
プレイ時間:クリアまでに要したのは約3時間半。右往左往することはあっても、大きくつまづくような箇所はなかったですね。このジャンルに慣れている人なら特に苦労することなくプレイできると思います。
収集要素があり、それらをコンプリートすることで隠しエンディングへの道が開けます。ただちょっと面倒だったので、自分は動画サイトで観ました。
感想:リアルな頭身が不気味
やっぱりすごいな、というのが率直な感想。
パズルプラットフォームの王道なんだけど、ユニークさがあり、クオリティも伴っている。全体的に尺は短いものの、非常に満足いく内容でした。
プレイ感:プレイの感触はリトルナイトメアに近かったですね。繊細で美しいビジュアル、ダークな雰囲気、ステルスシチュエーション、突然迎える衝撃的な展開もそっくりだなと。ちなみにリリースはINSIDEの方が1年早いのでこっちが元祖。あっちはスウェーデン、こっちはデンマーク。北欧という共通点も。
謎解きはライト:謎解きは手数の少ないシンプルなものが多く、世界観を反映したギミックの1つという感じ。それでも、平凡な障害というより、なるほど!と思わせる爽快な仕掛けが揃っていて、これ系のゲームの中でも上々な方だと思います。
中でもヘッドギアを装着しての操作ギミックはユニークで興味深かった。
ジャンプアクションも少なめで、謎解き含めゲーム性自体は超ライトでした。何度もやり直すポイントもありましたが、つまづいた印象はないですね。
簡単なのはいいけど、尺も短いし、やり応えには欠けるかな!?
世界観について:やはり際立っているのは世界観。
リトルナイトメアはいくらかファンタジーな内容でしたが、本作INSIDEは、ゴリゴリのリアルな人間社会が舞台で、ディストピアSFのような世界観。
若干デフォルメされているとはいえ、登場する人間がプレイヤー含め全員リアル等身というのが不気味。臨場感はマシマシ。
肝心のストーリーは…言葉を用いないストーリーテリングで、製作者による補足もないため、プレイヤー各々が独自に解釈するしかないです。コレだ!という答えがあるわけではないので、スッキリさせたい人には不向きかもしれません。
個人的には、自分なりに筋立てを組み立てていくのがミステリー小説を読んでいるようで面白かったです。答えがあったほうが良かったですが、体験を楽しむものと思えば、まあいいかな。
ルールによる統制、管理社会を超えて、もはや生理学的に人間を操作できる時代。1から作り出したのか、洗脳過程があったのかは不明。
その人間たちは労働力のために使われている。
その労働力の使われる先や、外の風景的にも特別繁栄していないことがわかる。かといって世紀末的な荒廃した感じはなく、自然は健在である。発展し続けてきた社会というよりかは、ひっそりと生き長らえてきた社会という方がピンとくる。あるいは隠れてこっそりやっている的な?
施設の内部には、まともそうな白衣姿の科学者がいて、水中人間?の研究や人間融合のような邪悪な研究を行っている。最後はそこで生み出されたモンスターに取り込まれて施設を破壊し暴れまわった後に、再度捕獲、脱出を経て動かなくなったところでEND。
隠しエンドは動画で見たが、メタっぽい終わり方。
一意なストーリーや世界観はないように思える。「内部では一体何が…」を連続させたライブ感重視のパニックアドベンチャーという感じ。施設をぶっ壊しまわるところがカタルシス。所詮ゲームですよ~というメタっぽい終わり方が腑に落ちた。臨場感のある夢のような。
総評:納得のクオリティの高さ
雰囲気重視の作品で、ゲーム性自体は薄いかな。その分、ビジュアルや演出は多彩。冒険感を味わえて、世界観の推理も自己満の世界ではあるけども楽しめました。
COCOONきっかけに手に取ったゲームですが、たった3時間のゲームでこれだけ深くインパクトを残せるのはやはり非凡。似たような作品の多いパズルプラットフォームジャンルの中でも特にオススメできる1本です。
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