作品名 | The Case of the Golden Idol |
開発 | Color Gray Games |
リリース日 | 2022年10月13日 |
ジャンル | 推理アドベンチャー |
価格 | 1,840円(Steam) |
対応プラットフォーム | PC(Steam/Windows) Switch/Xbox OneXS Netflix(iOS/Android) |
日本語対応 | あり(オプションから変更) |
インストールサイズ | 約1.35GB |
Steam評価 | 圧倒的に好評(98%) |
プレイ時間 | 約7.5時間 |
- Qどんなゲーム?
- A
証拠を集めて事件概要を推理する「読んで考える」ゲーム
『The Case of the Golden Idol』は、黄金の像をめぐる連作ミステリー。事件の手がかりとなる「ワード」を集め、それを使って事件の全貌を解き明かすのが目的。
ワードを集めて穴埋めテスト
システム的にはポイント&クリック型のアドベンチャーで、ある事件の1シーンを切り取った画面を捜査していきます。
画面の右下には、見つけるべき情報の数が表示されるため、見逃す心配はありません。また、複数のマップにまたがることもあり、人物の持ち物まで徹底的に調べる必要があります。
集めた証拠品から「ワード」を取得し、それを使って事件概要を完成させるのが目標です。
要するに穴埋めテスト
いきなり事件全体をまとめるのは難しいですが、「事件概要」とは別に人物図鑑やアリバイ表などの「資料」が用意されており、事件を整理する助けになります。
ただ、この資料の穴埋めすら難しい場合もあり、そんなときのために、ヒント機能がいくつか用意されています。
- トリックのヒント
- 4回まで利用可能。
- ざっくりとした内容ですが、方向性を示してくれます。
- 穴埋めの真偽チェック
- 資料ごとに3回まで利用可能
- 記入したワードが正しいか確認できます。
- 穴埋めの間違いが2個以下になると通知
- 特に制限なし
- 間違いが2個以下になると自動で通知
①のヒントはふわっとしたもので、実践的には②と③がとても助けになります
プレイ時間は約7時間半
表題の「ザ・ケース・オブ・ザ・ゴールデン・アイドル」は全11章+エピローグで構成されており、クリアまでに約7時間半かかりました。難易度は結構高め。
ちなみに、同じボリュームのエピソードがDLCとして2つ発売されていて、全部やるとなったら20時間くらいかなと思われます。
感想:確証を積み上げて意外な真実に
振り返ってみると、なかなか難易度の高いゲームだったという印象が強いですね。
最初はトリックを見破る本格推理系だと思っていたのですが、実際にはストーリー重視のミステリー。設定や一部の登場人物が章をまたいで登場し、一連のストーリーとして展開されます。黄金の像をめぐり、さまざまな階級の人々が権謀術数を繰り広げる複雑な世界観は、深く入り込まなければ解くのは難しいです。
本作で特徴的なのは、他のミステリーゲームのように答えが直接示されるのではなく、裏に隠された意図を自分で読み取る必要がある点です。しかし、その意図はすべての情報を集めた後でもピンとこないことが多く、証拠を総合して自分なりに推理を組み立て、検証するというプロセスが求められます。このゲーム画面に表示される情報だけでは解決できないという点で、難易度はかなり高めに感じました。
推理の流れはガッツリ論理パズル的。「AとBとCが同じことを言っているなら、違うことを言っているDが怪しい」というような確証を積み上げていく作業です。地道で大変ながらも本物の事件捜査をしているようなやり応えがありました。
システム的には資料の存在がありがたかったですね。これがなかったらクリアは難しかったかもしれません。キャラクター辞典や建物の外観図など、事件ごとに異なる形式で提供される資料は事件を整理するのに非常に役立ちました。
資料を埋める作業自体もなかなか骨が折れますが、間違いチェック機能が神。全くひらめかない状態でも少しずつ正解に近づくことができます。正解の瞬間に鳴る「正解音」は格別で、特に自分は毎回ヒント回数制限ギリギリでしたから、事件の真相そっちのけで大喜びしてました。
ストーリーについては、さまざまな思惑を持った人々が交錯する群像劇的な描き方であり、誰が善人で誰が悪人なのか、見極めるのは最後まで難しいです。真面目そうな人物が次の章では悪事に加担していたり、その逆もあったりと、先の読めない展開が続きます。
正直最後まで全貌がつかめずモヤモヤする部分もありましたが、エピローグで主犯の意図が明確に整理されることで、すべてが腑に落ちました。人間の執念か、像の魔力か。壮絶な生き様に衝撃を受けました。わりと、邪悪。
像にまつわる話はDLCで補完されるそうですが、正直このゲームは自分的にはハイカロリーだったので、余裕があったら挑戦するかも。
読むゲームやミステリー好きの人には、ぜひオススメしたい作品です。
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