「ひぐらしのなく頃に」の感想

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アニメ

ひぐらしのなく頃に、ひぐらしのなく頃に解

原作ゲーム

ひぐらしのなく頃に、ひぐらしのなく頃に解、ひぐらしのなく頃に礼

の感想と自分語りです。

ひぐらしのなく頃に

に最初に触れたのはアニメでした。

「解」…いわゆる二期の放送中で

2007年あたりですかね。

他にみなみけ一期とかもやってた時期です。

まだアニメをみるのが習慣になってなかった時期でした。

当時オタクの中でみなみけがそこそこ話題になっていて、

俺も混ざりてえな、と思って動画サイトをよく巡っていました。

当時は海賊配信であふれていまして

自分も当たり前のように使っていました。

これは大変いけないことなんですが…。

今で言うFC2やひまわり動画のようなサイトが溢れるようにあって

それも見放題で、なんだこれって感じでした。

本当にダメなことです…。

(今はほとんど公式配信されているから安心)

そこでひぐらしのなく頃に一期をみて、すっかり惹かれてしまい

二期もそこで完走し、大いに感動していました。

本編とはここでしばらくのお別れになります。

しかし当時はMAD大全盛の時代で

動画サイトには

おもしろMADやら歌系やら

ひぐらしタグの動画が大量にありました。

それを結構長い間好んで視聴していた記憶があります。

www.nicovideo.jp

(今はもう ほとんどのMADは削除されています。

再アップされても当時ほどの熱狂はなく、なんだか寂れた感じ)

こういうこともあって、

「ひぐらしのなく頃に」というアニメは

本編の面白さだけでなく、それ以外のことでも思い出がある

特別な存在でした。

それからだいぶたって

2013年

ニコ生公式で

「ひぐらしのなく頃に」と「解」の一挙放送がありました。

まだURLが残ってました。

live.nicovideo.jp

それを懐かしい気持ちとともにみていたら、

原作と比較するようなコメントが多々あったので

それをきっかけに原作PCゲームを買ってやってみたという次第です。

アニメの直後にやって大丈夫かな…と思ってたけど

そんな心配はなかった。

なぜなら全クリアするのに1~2年かかったから。

15分やって1ヶ月おいて、また15分とか

そんなことを平気でやってた。

ひぐらしの原作ゲームはサウンドノベルに分類されます。

当然ボイスはありません。

BGMや効果音の質やそれによる演出は絶賛されています。

私もそれには同意する。

ただサウンドノベルってアドベンチャーゲームと違って

選択肢もなく、ただクリック(orエンターキー)していくだけなので

私の中では本をめくっている感覚に近かった。

ひぐらしプレイ=読書で

同じ読書なら結末知ってるひぐらしより別のでいいかってことで

どんどん先延ばしにしてしまいました。

とはいえ純粋にプレイしても長いと思いますよ。

100時間は見積もるべきですね。

移植版なんかはボイスもついているのでその倍はかかるでしょう。

アニメの場合は

「ひぐらしのなく頃に」…全26話

「ひぐらしのなく頃に解」…全24話

計50話。OPEDを無視して20分作品としても

1000分。約16.6時間。

そんなサウンドノベル

「ひぐらしのなく頃に」(通称:無印)は

・鬼隠し編

・綿流し編

・祟殺し編

・暇潰し編

の4編から構成され、総じて「出題編」と呼ばれます。

それぞれ独立した話ですが、同じ世界の同じ時間軸の出来事です。

わずかな違いからズレが生じ、まったく予想できない終わり方となります。

「出題編」の名のとおり、謎が多く残ったまま終わります。

「ひぐらしのなく頃に解」(通称:解)はそれに対する

「解答編」とされていて、無印と同じく4編から構成されています。

・目明し編

・罪滅し編

・皆殺し編

・祭囃し編

同じ世界の同じ時間軸ということも共通していますが、

解答編の名のとおり、核心に迫る重要な要素が次々と明らかになり

出題編よりもドラマティックな展開が多いです。

「○○編」のいかがわしさにギョッとした方もいるかと思います。

ホラーではなくサスペンスなので夜眠れなくなる系の話ではないですよ。

物語すべてが明らかになるまでは別の意味で眠れなくなるでしょうけど。

最初の「出題編」である鬼隠し編は2002年夏、

そこから2年たって「解答編」が発売され

完結したのは2006年夏のことでした。

なんと4年間も謎が解決しなかったのです。

謎のままでも人気が続いた理由:

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ここで、“各編が間隔を開けて発売された”ことに注目してほしい。当時からリアルタイムでプレイしているユーザーは、解答編が発売されるまで、い わば“タネあかしのされていない推理小説”を突きつけられた形になり、物語の真相解明にやっきとなった。作中でのヒントもあまり多いとはいえず、全国の 「ひぐらし」ファンは、自身のホームページで真相を推理したり、また本作を手がけた同人サークル「07th Expansion」の掲示板で、仮説や議論を飛びかわしたりして、盛り上げていった。

http://www.itmedia.co.jp/games/articles/0703/01/news007.html より引用

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はじめは無名で、それこそ50~100部程度しか捌けなかったそうです。

そこから口コミで広がり、アニメ、漫画、コンシューマ移植、

ついには実写映画化(笑)とメディアミックスでますます人気を高めていった。

ここらへんの流れはWikipediaが詳しい。

07th Expansion – Wikipedia

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引用:当初は『月姫』と同じような同人の枠を出たヒットを狙ったものではなく、コミックマーケットでは100円で売り出すなど、利益を考えないあくまでも趣味の範囲であった。

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このようにこの作品はあくまで「趣味」として始まりました。

冗談かと思うあの立ち絵も「趣味」とわかれば納得でき…る。

普通のゲーム会社が出すゲームとはここが違います。

ゲーム会社のゲームは顧客の満足度が第一にあります。

それに対して「趣味」のゲーム作りは製作者の満足度が第一にあります。

その「趣味」を裏付けるものとして

原作ゲームには本編とは別に

原作キャラによる本編考察「お疲れ様会」

原作者によるコメント「スタッフルーム」

というおまけコーナーがあります。

「お疲れ様会」は

演者による、死体も因縁も関係なしのやり取り。

感想を言ってみたり、考察してみたり、ファンの声を紹介したりラジオ番組のようです。

シュールったらありゃしない。

作品の雰囲気を楽しむ人にとってはありえないことでしょう。

また、

「スタッフルーム」では原作者(竜騎士07さん)が

実際に考察を楽しむよう勧めています。

この作品はこうした同人らしい

趣味共有の延長にあるということは

原作ゲームをやらなければ気づかないことでした。

ひぐらしをジャンル分けすると

「サスペンス」アンド「ミステリー」でしょうか。

外サクッ、中フワッみたいに

まずはサスペンス、後からミステリーのような作品です。

(初見はまずサスペンスドラマに冷や汗をかき、その後の考察で別の汗をかく)

ミステリーは謎を解決することが1番の目的です。

また、この作品は上述のように

作者自らの考察煽りがありました。

そのため作品のサスペンス部分よりもミステリー部分に注目されました。

この考察煽りは後に良い影響と悪い影響をもたらします。

悪い影響

考察煽りをした以上、作者との謎解きバトルになった。

反響をみつつ、それを避けるような解答を用意するのは

ミステリーならよくあることだと思う。

しかし、まぁ、若干ネタバレになるかもしれませんが、

原作者がだした「答え」は斬新すぎました。

純粋に「謎」についての考察を熱心にやっていたミステリーファンからすると

ハシゴを外されたような気持ちになったかもしれません。

さらに物語後半から、ミステリー色は薄まっていきます。

これにより叩きが激しくなり、原作者も参るほどでした。

「そもそもミステリーだったのか?」のような考察もされました。

良い影響

この作品は暴力シーンが多く、サスペンス部分は本当に怖い。

極限状態に陥る人たち。それに主人公周りは小中学生だ。

小中学生が関わる暴力はモラルハザード的な怖さもあるし、直接的なグロ描写もエグい。

このおそろしく万人受けしなさそうなところが、

ミステリー考察に覆い隠されて、話題から外れました。

ミステリー要素が薄まるにつれ(もしくはそれを押し出すように)

後半は登場人物の心理描写が量も質も向上します。

好意的な見方をすると、

人間味のある温かい話になりました。

残酷なグロ描写が多いにもかかわらず

ひぐらし好きを公言できる人が今なおいるのは、

万人受けするヒューマンドラマとして着地をしたからだと思います。

この作風の変化の是非はあなたが感じ取ってあなたで判断してください。

私はずっと引き込まれていました。

ここからは具体的なストーリーの話をします。

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本作品は昔ながらの村社会の様相を残す村落で発生した連続怪死・失踪事件の顛末を描いた連作式のミステリーである。

引用そのまま:ひぐらしのなく頃に – Wikipedia

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時代は昭和、場所はWikiの村社会という表現がぴったりの山奥の村落。

少しいけばそこそこ栄えた街があるので、まったく未開の村ってわけではないです。

その村に引っ越してきた中学2年の主人公が

村特有の文化や過去に村で発生した連続怪死失踪事件などに触れ、この村の謎を探っていく…

てな感じ。

最初は穏やかな日常からはじまります。

主人公は中学生なので学校内で友達とのダベリが多いです。

原作ではこの日常シーンが長いので、 ここに対する批判も多いです。

それを覚悟ではじめましたが予想以上に長かったですね。

あとノリは00年代ですね。オタクが「萌え~」なんて言ってた時代です。

正直読んでいて愉快にはならないよね。

まさに「趣味」爆発って感じで…。

しばらくしてようやく主人公は連続怪死・失踪事件を知り、この村の闇を知ります。

そこから一気に物語は進行していきます。

ひぐらしの魅力の1つとして、日常からの転落があります。

昨日までは平和だったのに…という落差が登場人物たちを追い込んでいきます。

「ど う し て こ う な っ た ?」

追い詰められた状況から脱出できるか!?

そして日常を取り戻せるのか!?が物語のゴールです。

ゲーム中、合間合間にTIPSを入手します。

TIPSとは情報や助言という意味で、このゲームでは挿話形式になっています。

挿話らしい和やかなものや、事件の真相、重要書類など

本編以上に濃い情報もあり、どれもが物語の謎を解くヒントになります。

アニメではやはり尺的問題で削られがちです。

ゲームをやりながら何度も「記憶をリセットしてやり直したい」と思いました。

TIPSの存在はまさに「考察のための餌」です。

ですがアニメ視聴済みで答えを知ってる私にとっては答え合わせでしかありませんでした。

それはそれで伏線を追う面白さもありましたが、

やはり私も

PCの前にノートを出してじっくりと考察してみたかったものです。

全体的にやっぱり暴力的なシーンが1番印象的です。

今のアニメでもグロ描写はそこそこ話題になりますが、

ひぐらしの暴力はそれとは比較にならないレベルでぶっ飛んでいるように思います。

主な登場人物が小中学生という点もねぇ。

今の御時世、児童ポルノで規制だなんとかだってので盛り上がってますからね。

いつやり玉にあがってもおかしくないなと思います。

グロの残虐性を許容してもらうことはエロよりも難しいでしょう。

→現実に、二期のアニメ放映中、未成年少女による殺人事件が発生し、

このアニメがそれを想起させるものとしてテレビ局による自主規制が行われました。

こんないろいろと問題アリのグロ描写は私にも大きく響きました。

大衆が嫌がるであろうグロ描写をみちゃう俺?みたいな?

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初カキコ…ども…

俺みたいな中3でグロ見てる腐れ野郎、他に、いますかっていねーか、はは

今日のクラスの会話
あの流行りの曲かっこいい とか あの服ほしい とか
ま、それが普通ですわな

かたや俺は電子の砂漠で死体を見て、呟くんすわ
it’a true wolrd.狂ってる?それ、誉め言葉ね。

好きな音楽 eminem
尊敬する人間 アドルフ・ヒトラー(虐殺行為はNO)

なんつってる間に3時っすよ(笑) あ~あ、義務教育の辛いとこね、これ

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原作では、こういう猟奇的なことをあえて好むのは

他人から特別視されたい事情があるのでは、という考察がありました。

特に猟奇的な趣味は ほとんどの人がひきますから

自分が恐れられている→自分は尊大な存在 と錯覚もします。

まったくそのとおり。

私が1番好きなのはそういう

血なまぐさい物理的なグロさではなく、

心理的なグロ描写です。

穏やかな日常から、恐怖絶望怒りむき出しの極限状態へ。

疑心暗鬼、四面楚歌、追い詰めれれる心理。

ゲーム中、頭をグルグルするようなBGMが何度も流れます。

このBGMが流れるたびに主人公はどんどん頭を悩ませ、自分の殻に閉じこもっていくのです。

それが摩擦をうみ、新たな火種となります。

これは現実でも起こり得ることです。

大きなストレスに耐えるため自分を守るバリアーをはります。

バリアーをはる行為は孤独を加速させます。

罵倒も慰めも同じ雑音でしかありません。

自分との会話が増え、自分バイアスのかかった情報がすべてになります。

いわゆる思い込みが激しい状態です。

こうなった人間が陰謀論に取り憑かれると

それを振り払うのはかなり困難になります。

そうなる前に、

もしくはそうなっても気付けるように

自分以外を信じること が必要になります。

逆にいうと

自分を疑うこと ですね。

疑うことって違和感がないとできない。

違和感に敏感になり、他人を受け入れることがトラブルへの備えになる。

ひぐらしのなく頃に は

そんな当たり前だけど、忘れがちなことを再確認させてくれる作品だ。

感想終わり!

コミック、ゲーム、アニメの中では

時間的都合もあるかと思いますが、

ゲームが1番です。

どれを買えばいいか?

PCかゲーム機か

PC版はオリジナルだ。

当時の演出、BGM、操作感や冗長さまで。

純粋に作品を評価したければPC版。

原作にあたるのはこっち。

コンシューマ(ゲーム機)版は脚本だけ借りた複製品

原作リスペクトはされてるといっても、違いは歴然です。

演出もBGMも変わって、何よりもフルボイスです。

また、コンシューマ版はいくつかありますが、その度に書き下ろしオリジナルストーリーが収録されています。

まあ、「ひぐらしのなく頃に」が評価されたのは

「ひぐらしのなく頃に」と

「ひぐらしのなく頃に解」の全8編であり、

それ以降はファン向けです。

PC版なら

当時は1編ずつ発表されました。

~編は全部で8つあります。

つまり8本。8本買ったら(買えたら)すごいです。

それは大変なので

出題編

ひぐらしのなく頃に

解答編

ひぐらしのなく頃に解

の2本を買えばいいです。

物語はこれで終わるのですが、後日譚として

ひぐらしのなく頃に礼」があります。

この3作がPCゲーム、オリジナル脚本アンド演出でおすすめです。

(Amazonリンクですがアフィではありません。適当な紹介サイトがありませんでした。)

また比較的最近、「ひぐらしのなく頃に奉」が発売されました。

これは「無印、解、礼、その他ファン向け、新規描き下ろし」が入っています。

※コンシューマ版のオリジナルストーリーは入っていません。

新規書き下ろしはあまり評判はよくありませんが、

1本で基本3作プラスアルファが入っていると思えばお得です。

コンシューマ版なら

PS2、DS、携帯アプリとでましたが、

1番のオススメは最近(2015/03/12)でた

PS3、Vita版の「ひぐらしのなく頃に粋」です。

これは基本3作に加え、これまで出たコンシューマ版の書き下ろしストーリーがすべて入っています。

コンシューマ版の集大成といえる出来です。

Amazonレビューも平均で満点近い超高評価です。

文句なく過去最高作ですね。

問題点は19編もあるので長過ぎることくらいですね…。

ということで、何を買えばいいか まとめると

3つの選択肢がある

  • PC版「ひぐらしのなく頃に」「ひぐらしのなく頃に解」を買う

その場合「ひぐらしのなく頃に礼」もオススメ オリジナル脚本&演出

  • 「ひぐらしのなく頃に奉」を買う

無印、解、礼、その他ファン向け、新規描き下ろし オリジナル脚本&演出

  • 「ひぐらしのなく頃に粋」を買う

PS3かVita コンシューマ版集大成 フルボイス

上2つは市場や中古市場をみて安い方でおk。

粋はPS3かVita持ってるならオススメ。

特に携帯機との相性バツグンだと思います。

私はやっぱり原作のPC推しですが、

声優のボイス付きのほうが迫力あって感動も大きいだろう。

公式サイトや動画サイトを巡って自分で判断してください。

繰り返しだけど、今作品はこの記事のように「長い」

価格に対して尺が長いのでコストパフォーマンスがいいという意味でもオススメできます。

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