Evoland2の感想。レトロゲームのいいとこ取りの王道RPGで、前作を大きく上回る面白さ。

4.5
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PC版のレビュー。予想を上回る大作でした。

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1作目を知らなくても楽しめます

それ以前

Evoland2(エボランドツー)は、SHIRO GAMESによるアクションアドベンチャー。2となっていますが、1はほとんどストーリーのないゲームでしたから、前作をプレイしていないからといって、取り残されることはないです。名称やシステムに若干の類似点があるかなくらいです。

2ではフォントの問題はありません。

プレイ時間とサイズ

Epicランチャーでの記録
上が前作、下が2

ゲーム内プレイ時間は15時間半で、実プレイ時間は17時間くらいでした。

インストールサイズは、1と2がセットになったLegendary Editionで865MBでした。

日本語はややクセあり

海賊

標準で日本語翻訳済みですが、ややクセあり。機械翻訳っぽいというか、ノリに大して妙に言葉が堅苦しい感じです。でも意味は通りますし、一風変わった味わいで個人的には好きでした。

難易度設定

設定から選べるモードとは難易度のことです。アドベンチャー、古き良きアーケード、ハードコアチャレンジの順に難しくなっていきます。最初はアドベンチャーから始めて徐々に上げていくのがオススメです。

キーボード操作の注意点

自分はキーボード操作のみでクリアできましたが、コントローラーのほうがやりやすいゲームだと思います。キーボード操作だと斜め操作が難しく、斜めにいる敵の処理が難しかったです。

また、デフォルトでの攻撃キーがSHIFTなため、5回連打すると固定キーのあれが出てきます。設定から「固定キー」と検索すれば設定画面が出てくるのでオフにしましょう。

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見た目の変わる4つの時代をタイムトラベル

「現在」

全体的にSFC~PS2あたりの王道JRPGのような作りとなっています。

本作の特徴は、タイムトラベルギミックと、それによる見た目の変化です。最終的に、「現在」「未来」「過去」「それ以前」という4つの時代を行き来することができるようになりますが、それぞれの時代に合わせてゲームグラフィックが変化し、過去はレトロゲーム風に、未来は3Dでより現代的に描かれます。

大マップ(現在)

前作では、ディスプレイは進化の一辺倒でした。今作では過去未来を行ったり来たりできるので、同じマップの変化を何度でも切り替えて楽しめます。

大マップ(未来)
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ストーリーは王道RPG

ストーリーは4つの時間軸で展開されます。大まかな流れは以下の通り。

主人公がいる最初の時代である現代は、人間がデーモンとの戦いに勝利した直後の争いのない平和な時代。しかし、その後すぐに大災害と呼ばれる破滅的事象が発生し、主人公たちの故郷も消滅してしまう。その事実を知った主人公たちは未来を変えるべく過去を遡って原因を探るのだった…。

デーモンはたしか前作ラスボスでしたね。訳ありボスみたいな感じだったので、それの救済というか掘り下げた感じ。

大災害だとか、デーモン差別だとか、シリアスな面もある作品ですが、基本は少年少女がワチャワチャしながら冒険するというライトな作風です。

他作品からの引用が多いゲームですが、王道ながらも独自性を感じられるストーリーで、演出にも凝ったものがありました。ただの名作ゲームの寄せ集めではなく「Evoland2」独自の色が見えたのが良かったです。エンディングはゲームネタをメタり続けたこの作品らしい味わい深いものでした。

ゲーム系の小ネタがいっぱい

村の探索にしろ、ダンジョンの攻略にしろ、ゲーム系小ネタが本当に多い!

冗長になりがちなプレイのちょうどいいアクセントとして、めちゃくちゃ効いてました。

にわとりと緑の服といえば…
ソリッドスネ…

リスペクトを感じるユーモアばかりでした!

名作ゲームの追体験

特徴もう1つは、名作レトロゲームをオマージュしたミニゲームの数々です。

前作ではゲームシステムの進化の追体験がテーマでしたが、今作は名作レトロゲームの追体験がメインと言えるでしょう。オーソドックスなプラットフォームアクションからシューティング、SRPG、パズルなど様々なジャンルのミニゲームが並以上のクオリティで揃っているのはなかなか希少なことだと思います。

ただ単に作りっぱなしではなく、遊び応えもちゃんとあり、そのエリア内で完結するようバランス調整されているところも評価できます。そうした細部へのこだわりに、制作者の高い技術とプライドを感じました。

以下抜粋(全部ではありません)。

縦スクロールシューティング。尺が長めで強化時間も短いし、なかなか大変でした。

格ゲー。コマンドや必殺技も使えます。

ボンバーマン。ギミックとの組み合わせが素晴らしかった。ボス戦も楽しかった。

FEライクのSLG。範囲攻撃が強すぎた。

ドンキーコング。懐かしいなぁ。

ただ、全体として良くできているものの、面白いかどうかは別です。いつまでも遊べる!と思えるものから、ダルいな~と思うものまで。良くも悪くもエリア限定のものなので、短時間の濃いゲーム体験といったところでしょうか。

不満点

細かいところで不満点もいくつか。

まずセーブが分かりづらいことが1つ。オートセーブ方式で右上にセーブ中とちょっとだけ出ますが表示が小さく表示時間も短いので見逃しやすかったです。また、長めのダンジョンの攻略途中や街で雑用をこなした後などに自由にセーブできないため、やめたいときにやめられないのがストレスでした。

次にチャージ技について。攻撃ボタンを長押しでチャージ技を発動できますが、クールタイムが長すぎる。ただでさえ溜め時間が必要なのに、クールタイムまであっては連続で撃つのに10秒くらい待たされます。まあ、強力な技なのでクールタイムを設けるのはわかりますが、戦闘面で無双することはほぼなく、ギミックでの使用がほとんどでした。そのギミックをこなすときに、いちいちクールタイム待ちがあるのがダルかったです。

最後にディスプレイ面。時間軸4つですが、現在と過去が似すぎているように思いました。パッと見わからない。

感想:いいとこ取りしつつ独自性もある良作ゲー

正直に言うと、前作がちょっとイマイチだったので、あまり期待せずに始めました。しかし、予想をはるかに上回る出来栄えに感動しました。

1は進化一辺倒で、最終的にはゼルダっぽいギミックの多いゲームで収まっていました。本作も、ゼルダ風謎解きの要素がもっとも多い点では変わりはないのですが、要所のギミックを名作ゲームに置き換えた点が新しく、新しいエリアに進むたびに「次はどんな仕掛けだろう?」というワクワク感がありました。サクサク進行できるとはいえ20時間弱かかるゲームを飽きずにプレイできたのは、このシステムのおかげだったように思います。

これだけ様々なゲームジャンルが集まっているのに、ゲームの雰囲気や完成度を損なわずにいられるのが素晴らしいですね。独自性とリスペクトを兼ね備えた壮大なスケールの物語と演出の裏付けがあってこそです。切って貼っただけではないオリジナリティを感じられたのが、前作からの進化で1番気に入ったポイントでした。

こんなに大作なのにエンディングでのスタッフロールが短くてビックリしました。こんな少人数でつくられたのかと。

素直に称賛、素直に大満足でした。オススメです。

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