固有名詞の嵐だった『君主論』
マキャベリの『君主論』は、「歴史書かな?」ってくらい固有名詞の嵐。
わりとメジャーな本で、もっと体系的なことを書いてると思ってたから、期待外れだったってのと、知らない事件や人物名がでるたびに訳注(翻訳者さんありがとうございます)を行ったり来たりするのがダルかった。マジ退屈な本だなと思いながらチビチビ読んでたわけですよ。
「まんがで読破」に救われた
そんなとき「まんがで読破シリーズ」の10円セールが始まって。そのラインナップにちょうど君主論があって。10円ですし即ポチですよ。これが大正解でした。
30分もかからずにまんがで読破できた。内容は君主論そのものより、どういう経緯で書かれることになったのかを中心に描かれていて、本題薄めな感じもあるけど、君主論自体が歴史に学べ的なスタンスで書かれているから、むしろ核心に近いんじゃないか。時系列に沿って進むからストーリー漫画読んでるようで、ストレスフリーでした。
ニーチェのツァラトゥストラとかもそうだけど、著者の意図がわからんと理解できないのに、その著作自体には読み方についての注意書きがない。ま、語るに落ちるっていう一種の美学、芸術性みたいなものもあるんだろうが、万人に読んでもらいたいなら少しは配慮してもらいたいわね。
んでたった漫画1冊読んだだけで読書がはかどるはかどる。ページを進めるたびに嫌いになったマキャベリのことを今は逆に好きになっていってるからね。本当救われた。10円で救われた。異例のセール中とはいえコスパぱねぇ。この感動を書きたかった。
「まんがで読破」から入るのも悪くない
小難しい本読むときは前情報あるかないかで大違い。読みたい本買ってー、理解できなくてー、解説書買ってー、それもわかんなくてー、もっと易しい解説書買ってー、わかったつもりになってー、再帰してー、ほんとこれ。金も時間もかかる。まぁ解説書が出るような本はそれなりの覚悟を持って挑んではいるけどさ。
マンガは薄っぺらだがある程度の骨組みは出来上がる。運動前のストレッチのようなもの。パッと読んでから原書に挑むとぐっと理解が早まると思う。
まんがで読破シリーズ、今日まで139冊出てるそうです。入門書として十分にアリだね!!
今後は積極的に読もう。あと10円大事にしようとも思ったよ。
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