鉄血のオルフェンズ25話「鉄華団」のストーリー振り返りと感想。正体を現したマクギリスvsガエリオが熱い。自立を目指す鉄華団も最終局面!

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 オルガピンピンしてる…。

 予想通り完結しませんでした。2016年秋に再始動、つまりシーズン2が始まります。その間に外伝などでつなぐ公算ですね。

マクギリスvsガエリオ

マカナイvsアンリ

ミカヅキvsアイン

その後

マクギリスvsガエリオ

 突如ガエリオの前に現れたMS、その正体は彼を「ガエリオ」と呼んでくれる親友だった。

 マクギリスは鉄華団のことを「理想を具現化する手助けをしてくれる者たち」だと思っている。だがガエリオにとって彼らは憎むべき相手だ。いったいどういうことなのか?ついにマクギリスは自らのプランを語りだす。

ざっと↓

ギャラルホルンが忌むべきものと提唱している人体改造アラヤシキシステム。その自らの言い分に反してそれを積んだMSが暴れまわる(アイン)。

対するは若き革命の乙女を守り、英雄として名を上げ始めた鉄華団。乗り込むのは伝説のガンダムフレーム。

選挙でマカナイが勝つ。

アンリ・フリュウとイズナリオ(ギャラルホルン統制局)の癒着が明らかに。

アラヤシキシステムの搭載、第三者的立場を貫き通してきた組織による内政干渉。これらの歪みが白日の下に晒される。

もともとギャラルホルンを良く思っていなかった経済圏が勢いづく=世界のパワーバランスが崩れる。

 それを聞いたガエリオは「親友でも理想のためでも、アインの気持ちを利用する非道を許せない」として激昂。しかしラスボス候補?のマクギリスの力は圧倒的。情に流されるガエリオの攻撃を簡単にあしらい、逆にあっという間に追い詰めた。そしてガエリオ亡き世界の話を始める。

ガエリオが死ぬとボードウィン家の跡取りがいなくなる。

その場合、娘婿(ガエリオの妹の婿)のマクギリスが引き継ぐことになる。

イシュー家のカルタも死んだし、セブンスターズ内でのパワーバランスが崩れる。優位に立つのはマクギリス。

4つの経済圏だけでなく、ギャラルホルンにも激動の時代がやってくる。

 アインだけでなく、カルタや自分の死までも利用しようとしている。ガエリオは悲しみ、悔しさ、怒り、亡失、様々な感情が入り混じった半狂乱状態に。

 その様子にマクギリスは「もっと自分に怒りをぶつけてくるといい。怒りのなかで生きてきた私には友情愛情信頼は届かない。」という。マクギリスにとってファリド家で生きることは耐え難い苦しみだったのだ。

 ガエリオを仕留めたあと、「生涯ただ一人の友人だったよ」と悲しげな顔をするところから察するに、友情は届いていたのだろう。本心よりも優先される”決しておさまらない怒り”の原因とは…それはシーズン2で。

マカナイvsアンリ

 代表選にギリギリ間に合ったマカナイとクーデリア。マカナイは自らの代表選の所信表明の枠をクーデリアに与え、クーデリア最後のスピーチが始まった。

 要約すると、

・道中ギャラルホルンに妨害されて今も戦っていること

・歪んだ世界をみてきた。ここも同じだが、正せる力を持っている

・希望という未来を選択して

 議員を説得させるというより、良心を信じているといったスタンスだね。

 そして見事マカナイの再選が決定。アンリはピンクのヅラ(ウィッグ)を床に叩きつけ、イズナリオはマクギリスの造反に気づく。

 オルガは任務が達成したことをメンバー全員に伝え、あとは「生きろ」と団長命令を出し、自分はミカヅキのもとへ向かう。このとき、前回アインにボコられた3人全員の生存が確認される。

ミカヅキvsアイン

 アインはまだ少し更生に期待しているのか説得を続ける。しかしマクギリスと同様にミカヅキにアインの口上は届かない。戦闘分析に意識を集中していてアインの言葉はまるで環境音のよう。とはいえフィルターがとんでもなく厚いだけでチャネルは開いている模様↓

 つい最近まで行われていたというギャラルホルン研究の最先端手術を受けているアインと、簡易手術しか受けていないミカヅキとでは、同じアラヤシキシステムでも差が生まれ、アイン優勢で戦局は動いていた。

 説得がきかないことを理解したアインは「女(クーデリア)も仲間も皆殺しすることで罪を祓うと宣言。その言葉にブチ切れたミカヅキはバルバトスにもっと力をよこすよう語りかけ、それに呼応したように背中のアラヤシキの鼓動が早まり、バルバトスの目が光った。なにやらよくわからんが覚醒した。

 以前、ミカヅキ用にチューンアップされたバルバトスのアラヤシキを訓練していない者が使うと、情報量の多さに血を吹いてぶっ倒れるというのあった。そのミカヅキすら右耳、右鼻穴から血を吹き出すのだから、相当量の情報量が流れ込んだのだろう。いずれにせよ、それによってアインと互角に戦えるようになった。

 それでも劣勢が続くミカヅキに対し、「なにやってんだミカーーー!」とオルガの一喝。さながら競走馬への鞭打ちの如く。それに奮起したミカヅキは「こいつの使い方やっとわかった」とさらなる覚醒をし、アインをやっつけたのでしたー。

 ミカヅキ:ここが俺たちの本当の居場所なの?

 オルガ:その1つだ。

その後

 アーブラウ代表選から数日後。

 鉄華団は火星へ帰ることに。クーデリアは地球での仕事が残っているので同行しない。帰り道にやるようにと子供たちに宿題を残していきました。もちろんミカヅキの分も。ミカヅキは右目があんまりみえないのと、右手があんまり動かないという後遺症が残る。それでもアラヤシキとつながっているときは動かせるらしい。MSとの一体化が進んでいる。

 ギャラルホルンの暴挙が明らかになったことで、世界情勢が動き始めている。世界を監視する軍事組織の力が衰えたことで世界中で軍拡が始まった。特に4つの経済圏に属さない圏外圏ほどその動きを強めるだろうと予測するマクマードとノブリスの2人。そうなると軍需産業は活発になり、2人はとても忙しくなる。鉄華団とクーデリアを抱えるマクマードは特に。

 アーブラウからテイワズ代表マクマードのもとに、鉄華団を専属の軍事顧問として雇いたいと打診があったらしい。これが承諾されれば鉄華団とクーデリアの再会は近そうだ。

 その他の人物

イズナリオ…責任をとって隠居。見送るマクギリス。

トド…もといちょび髭の男。自称マクギリスの右腕として生き残りに成功した。

メリビット…「もう子供に戻れないんじゃないかって」…子供に戻ったからセーフって?

アイン…「君の罪は止まらない、加速する」…罪が加速するっておもしろい言い回しだなと。なんでアインあんなにはじけてたんだろう。

感想

 クーデリアの目的が達成できて一件落着。それと同時に世界のパワーバランスが崩れて大変なことに。権力の空白が一番危ないって、それ一番言われてるから。

 シーズン1最初から振り返ると…思ったほど人物掘り下げがなかったなと。ここまで主人公が変わらないのも珍しい。クーデリアとの関わりのなかで新たな感覚が…というのを期待してたけど、まぁ確かにあるにはあったが、期待ほどではなかった。どちらかというと変化よりも天然記念物ミカヅキを楽しむような感じになってた。定番ではここがこうなる…というのをミカヅキならこうなっちゃう、的な演出。具体的には「聞こえているけど聞いていない」演出が多用されてた。

 なぜ分かり合えないんだろう?はガンダムシリーズの永遠のテーマであるが、ミカヅキの特異な点は、最初から分かり合おうとしていないことだ。なぜそうなるかというと、ミカヅキは共感の必要性を理解していないからだと思われる。

 歴代の主人公たちは対立とその先の殺し合いを嫌っていて、その代替の平和的解決の第一歩として共感があった。戦いは嫌だから違う手段で解決したい。そのためには共感を広げたい。歴代のシリーズは今作以上に戦いまくっているけども、そういう厭戦的な面もあった。

 一方今作の主人公ミカヅキは戦いを嫌がってないし、平和的解決の有効性も知らない。ミカヅキにとって嫌なのは人を殺すことよりもオルガに嫌われることであり、オルガのためなら我が身すら犠牲にするような人間なのである。ミカヅキが戦場にいてはクリスマス休戦も起こりそうにない。

 この主人公に過去何があったのか、そして冒険のなかで何を感じるのか。ワクワクワクワク…そしたら25話が終わっていた。なんか消化不良だなぁ。シーズン2に期待。

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