作品名 | Sid Meier’s Civilization VI (シドマイヤーズ シヴィライゼーション6) |
開発 | Firaxis Games |
リリース日 | 2016年10月21日 |
ジャンル | ストラテジー、歴史、4X |
価格 | 7,000円(Steam) |
対応プラットフォーム | PC(Steam/Windows/MacOS/Linux) PS4|PS5 Switch Xbox One/Series S|X モバイル(iOS/Android) |
日本語対応 | あり |
インストールサイズ | 約26.1GB(Steam版全部入り) |
Steam評価 | 非常に好評(86%) |
プレイ時間 | 約46時間 |
- Qどんなゲーム?
- A
ボードゲームのような戦略ゲーム。文明競争。
Civ5はそこそこやったが…

- Civ6発売→DLCまで待つか…
- DLC発売→セールまで待つか…
- セールで購入→まだ気分じゃないな…
- Civ7発売直前→さすがにプレイしないとまずい!
というわけで、
世間ではもうCiv7早期プレイの感想が出始めている頃ではありますが、遅ればせながらCiv6に初挑戦。
自分のCiv経験は、Civ5がシリーズ初プレイで900時間ほど、Civ4は触った程度。Civ6はいずれやると決めていたため、レビューもといプレイ動画なども一切見ないようにしていました。わくわくドキドキの初見プレイ。
率直な感想
結論から言うと──
めっちゃ面白い!神ゲー!
大熱中ってわけでもないのに、なぜか時間が超光速で過ぎていく。Civ特有の魔力は健在。「全然、イイね。」というのが率直な感想。
当然ながら、Civ5とはまるで別物。
大型MODを10個ぶち込んだんかってくらい変化が大きく、最初はデータ量の多さに圧倒されました。
しかし、
「余剰食料で人口が増え、都市が大きくなれば出力も増える」
という都市育成の根本的な部分は変わっていなかったので、そこに気づいてからはスムーズに馴染めました。
主な変更点と特徴への雑感
ある程度プレイしてから他の人のレビューを読んでみたところ、ほぼ同意見でした。
都市出し放題!

Civ5からの最大の変化は、多都市戦略が本線になったことですね。
Civ5では4都市での内政特化が鉄板戦略でした。都市数が増えると科学や文化の必要量が増えるうえ、不幸度ペナルティも重かったからです。しかし、Civ6では都市数ペナルティが一切なくなり、純粋に「都市が多いほど強い」というシンプルな図式になりました。
──この変化は最高!
ひたすら拡大だけ考えていればいいというシンプルさが好きです。余った土地があればガンガン入植できるのも爽快で、現実的に見ても、内政していただけの小国家がいつの間にか抜けている展開よりも、「大国が強い」方が理にかなっていると感じます。

とはいえ、都市から問題がなくなったわけではなく、「快適」やら「住宅」やら「忠誠」やら気をかける必要のあるパラメータはあります。それでも、Civ5のような「1都市の問題で文明全体の危機」のような繊細な綱渡り的経営は不要になり、伸び伸びと内政を楽しめます。
内政:区域の配置を考えるのが…

Civ5では市民をタイルに配置し、あとは建造物で無尽蔵にブーストしていく…というシステムでした。
それがCiv6では「区域」という新要素に変化し、都市に建てる施設がマップ上のタイルを占有するようになりました。
区域には隣接ボーナスがあり、たとえば 「研究区域を山岳の近くに置くと科学力がアップ」 など、配置の工夫が求められます。
このため、都市づくりが 「パズル」と呼ばれるほど繊細な計画性 を必要とするように。しかも区域は後から移動できず、人口3ごとに1つしか建設できない という制限もあるため、何を優先するか常に悩むことになります。
初見では複雑すぎてビビりましたが、慣れると「覚えゲー」になり、そこまでシビアではないという印象。ただ、やはり土地はガチャなので、山や海、高級資源の影響で計画通りに進まないこともしばしば。
「解が出た!」と思っても、思い通りにいかないことが多いのが本当に悩ましい。でも、そこに奥深さとやりがいがあります。
労働者1人につき3回まで

前作までの労働者は1度生産すれば無限に使えるユニットでした。しかしCiv6では、労働者は使用回数が3回までに制限され(デフォルト)、消耗品のような扱いに。これにより、ユニットとしての価値が大幅に向上し、労働力を強化する社会制度や遺産の重要性もアップしました。
特に序盤は 「いつ労働者を生産するか?」 が重要な駆け引きに。労働者は必要不可欠ですが、生産にはターンを消費するため、ユニットや建造物とのバランスを考える必要があります。
さらに、本作においてはなぜか森林や熱帯雨林の「伐採」に関する仕様が変わり、
- 普通の「伐採」:生産力ボーナスあり
- 「地形改善のための伐採」:地形改善はされるが生産力ボーナスはなし
という違いがあり、「伐採ボーナスを得るか」「労働力を節約するか」という新たな悩みも生まれました。序盤は労働力も伐採ボーナスも喉から手が出るほど欲しいのに、妥協を強いられるのが苦しいところです。ぐぬぬ。
それが中盤以降になると、重要性が低下し管理が面倒に。前作にあった「自動化」機能がないのも残念。
ひどい事を言うけれど、序盤は「こいつに囲まれたい!」と思うほど愛しい存在なのに、中盤以降は「視界から消えて欲しい」と感じるユニットですね。
戦闘について【サポート、軍団】

4回ほどプレイした結果、いずれも制覇勝利で終わりました。やはり都市は多いほど嬉しく、積極的に戦争を仕掛けたくなります。
戦闘の大きな変更点は以下の3つ。
1.サポートユニットの追加
- 「衛生兵(回復量増加)」や「観測気球(攻囲ユニットの射程増加)」など、軍事ユニットに重ねて効果を発揮するサポートユニットが登場。
- 大将軍と組み合わせて、味方全体をさらに強化。部隊編成の幅が広がって楽しい!
- Super PowerMODを思い出す。
2.軍団システム
- 2つのユニットを、より戦闘力の高い1つのユニットに統合できる「軍団」システム。
- 最終的には3つのユニットを合体させた「大軍団」に進化。
- シンプルに、「つええ!」
- ユニット管理の手間が少し減るという利点も。
- その他、戦闘力を高める社会制度や大将軍、側面攻撃、川の渡河ボーナスなど、容易に戦闘力が+10~20程度増減するようになったので、戦闘系カスタマイズに存在感。

3.都市の防壁がかてえ!
- 防壁が非常に強固になり、攻囲ユニットor次世代ユニットでないとほぼ都市を落とせません。
- 都市の砲撃力も上がっており、時代遅れのユニットは「溶ける」。
- 【防衛】では「都市+防衛ユニット」で敵ラッシュも楽々対応。
- 【攻撃】では「敵ユニットを全滅させたのに都市が落とせない」という展開が頻発。
- 攻囲ユニットがなければ手詰まり。
- 時代によっては攻囲ユニットでも厳しい都市がある。
- 解答が少なすぎるのが不満
- ジェット爆撃機は救い。でも壊れ。でも好き。
操作量の増加──テンポ悪くなった?

デフォルト設定(標準スピード、マップ小)でプレイしましたが、どれも1プレイ10時間超え。まあ、ゲームに慣れていないのと、制覇勝利でユニットを多く動かしたのも原因かもしれませんが、Civ5と比べて圧倒的に操作量が増えたのは間違いないです。
- 都市の管理の負担
- 都市数を増やしやすい→面倒を見るべき都市が増加。
- 毎ターンのように生産を聞かれるのが億劫。
- ユニットを多く動かしている戦争中では水差しもいいところ。
- 労働者を完全に自動にできないことも操作を多くしている要因。
- 信長の野望の軍団みたいな自動化が欲しかったなぁ。
- 社会制度の管理
- RPGでの装備品のように「付け替え制」になり、カスタマイズ性は向上。
- ただし、1つ取得するごとに見直しの手間が発生し、その積み重ねが負担に。
- ユニット移動の仕様変更
- 移動ポイント以上の地形にしか進めないという仕様変更があり、先に進めないが、後ろには戻れるという状況が多すぎる。
- これにより「後ろには下がりたくないので、その場で待機する」という余計な操作が増加した。
全体的に、戦略性は増したけれど、その分「面倒くささ」も比例して増えた、という印象。
総評:戦略性を極めた正統進化

シリーズの宿命として過去作と比較されがちですが、ともかくも 「めちゃくちゃ夢中になれる面白いゲーム」 であることは間違いなく、その時点でとんでもない名作と言えます。
Civ5の時も「Civ4の方が至高」と言われたし、Civ6でも「Civ5の方が…」という声がある。おそらくCiv7でも同じことが起こるでしょう。どれも面白い、それでいい。
ただし、良し悪しは当然あるので整理すると──
Civ6は戦略性が格段に向上し、奥深いゲームになりました。 ただし、その分操作量が増え、プレイ時間が長くなったのも事実。
自分の感覚でいうと、「ラーメン屋に入ったらコース料理が出てきた」 みたいな感じ。
美味いし満足度も高いけど、バカ丁寧というか、全体的な戦略レベルに対して副次的な要素が濃すぎるというか…。戦略を考える前に処理すべきことが多くなったのが気になるポイントでした。
うまいはうまい。

とはいえ、MODの豊富さはシリーズの大きな強み!
特にUI改善系MODを入れるだけでプレイの快適度が大きく変わります。実績解除にも影響しないのが嬉しいところ。上で挙げたデメリットの多くも、MODや慣れのおかげで次第に気にならなくなってきました。
結論:オススメ!
シリーズ既プレイ者にも初プレイ者にもオススメできます。
解説Wiki、ブログ、動画も大量にあるので、初心者でも疑問を解決しやすいはず!

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