いろいろありすぎて…。
クワイエットゼロは新機軸のネットワーク構想
前回から引き続きミオリネとプロスペラの対峙から。プロスペラはクワイエットゼロの可能性を語る。
一言でいうと、新機軸のネットワーク構想。5Gみたいな話。
データストームについて
ガンドフォーマットの代償、呪いと呼ばれるデータストーム現象について、これは超密度情報体系を発現する側面があるという。つまり、めっちゃ速いしめっちゃデータ量も多い新しい通信規格としての可能性がある。
媒介しているのはパーメットリンクと呼ばれるもので、パーメットについては公式サイトでは以下のように説明されている。
太陽系内に偏在する鉱物から発見された元素。個々のパーメット間で情報を共有する性質があり、……
https://g-witch.net/words/
ガンダムのパイロットが「パーメット○○」と言っていたのは、パーメットリンクを介して機体とのリンクをさらに高め、より操縦性を増す行為だったといえる。
ただし生身の人間がデータストームを体験すると、人間の脳の処理能力を超えることで人体に弊害を及ぼしてきた。
クワイエットゼロについて
クワイエットゼロは、データストームを利用して、パーメットリンクを介してあらゆるシステムをリンクする新機軸のネットワーク構想。創案者はノートレット・レンブラン。亡くなったミオリネの母、デリングの妻。
これがどういうことなのかというと、多分作中世界では、あらゆる技術にパーメットが使用されているっぽく、それらを未知の通信技術でハックすることができるようになる。ロケットからモビルスーツまで何でも支配できるようになる。エアリアルはそのトリガーであり、決闘で相手のガンビットをオーバーライドしていたのは、まさにそれを体現していた。
ミオリネが「神にでもなるつもり!?」と声をあげるほど、支配的かつ壮大な構想ではあるが、プロスペラはデリングに共感してその構想に参加したらしい。
しかし、デリングが襲撃されて動けなくなったことで、システムにアクセスできなくなった。だからミオリネに引き継いで欲しいと。こっそりと開発してたから、これからもこっそりやるために、あなたもこっそり頼むよ、というわけ。
波乱のランブルリング
ランブルリングはオープンキャンパスの特別イベント。いつもの決闘を複数人同時参加のバトルロワイヤル形式で行う。
地球寮からは、スレッタとチュチュとエランが参加。チュチュはちょいPTSD気味な感じ。エランはファラクトに乗るがパーメットを発動しない。
そこへガンダムに搭乗したソフィとノレアが乱入してきて会場がざわつく。テロ事件の首謀者であるガンダムが出現したことと、その機体が決闘のレギュレーションを超えて会場を破壊し始めたからだ。
決闘とはいっても、学生がやるもので、安全規制みたいなのがあった。ビームの出力を抑えるとか、ブレードアンテナ折ればおkみたいなね。しかし、レギュレーションを超えたビームの直撃を受けたパイロットが殺されたことで会場中パニックに。
これらのイレギュラーはすべてシャディクの計画だった。混乱に乗じて、立会人として見物に来ていたサリウスを避難させる名目で連れ出し、拉致。ニカは襲撃前にプラント管理者に打ち明けようとしていたが、シャディクの取り巻きに携帯を取り上げられる。その後行方不明。
ラウダはジェタークの伝統か、噛ませ犬的に早々に気絶。慌てるスペーシアンたちをチュチュが先導。
エアリアルの正体
プロスペラの前に今度はベル。
ベルはスレッタがデータストームの影響を受けていないこと、そしてプロスペラにはもう1人娘がいたことを問いただす。
名前はエリクトサマヤ、、、プロローグのエリーだ!
エリーもいる。スレッタもいる。
プロローグの少女と本編の少女は別人だった!
エリーは今もデータストームのその先で待っているという、プロスペラのネガイはエリーが幸せになるために、世界を書き換えること。
スレッタvsソフィ
ソフィのガンビットは、なんとガンダムそのもの。めっちゃドローン感がある。
エアリアルが早速オーバーライド発動。ガンビットを乗っ取って形勢逆転。しかしソフィはパーメットスコアを緩めない。
データストームの高まりに、ソフィは苦痛より共感を感じているようだった。スレッタにシンパシーを感じていたのは、スレッタではなく、オーバーライド時に感じたエアリアル=エリーにだったのかもしれない。とうとうエリーの姿をとらえるが、最終的に肉体が耐えきれなくなって意識を失った。
感想と考察
今回すごすぎた…。何があった? クワイエットゼロ、スレッタ、エアリアルの正体、ガンビットがガンダム、ソフィ死んで、シャディクが父親を拉致して……。プロスペラもめっちゃ語ったし…。
本当この作品は、抑揚がはっきりしていて面白い。今回はピーク中のピーク。謎も戦闘も全部乗っけてきた。再開2話目ですんごいのがきた。
スレッタについて
まずなんといってもスレッタ2人説や姉妹説がとうとう明らかになったことですよ。わざわざ本編前にプロローグがあったのは、本編の導入だけでなく、こういう狙いもあったんですね。主人公が別人だと。
プロスペラはエリーの存在を大事にしていることから、実験材料として我が子を扱ったというより、何か不慮の事故でエアリアルに囚われたと考えるほうが自然かな。死者との対話ってわけではないけど、そういうのに期待しているのかな。生身が消えても超感覚で通じ合えるところは、すごくガンダムっぽい設定だと思います。
ソフィについて
シーズン2事前番組にて、ソフィ役の井澤詩織さんがずっと神妙な顔をしていたので、暗い展開になるんだろうなーと漠然と考えてましたが、まあなんと2話で退場とは。そりゃそういう顔になりますね…。
ソフィの戦う理由は飯食いたいだの寝たいだの、欲求に根源的なものすぎて、それがかえって切実で痛々しいものでした。ソフィがエアリアルの中のエリーに共感できたのも、ある意味その子供っぽいところが共通しているからかもしれません。ソフィがスレッタをお姉ちゃんと呼ぶのもまた意味深。
戦う理由があるだけ立派ですね。スレッタのほうには皆無で、しかもその本質的な問題をまだ理解していないところがね…。「人を殺してまで」という自分の言葉に矛盾を感じたような描写もありましたが、まあまだ流れの中で生きているという感じ。
スレッタとニカ
スレッタの優しい性格が表れているシーンは本当に多く描かれています。特にニカに対して、地球寮の人たちは彼女は秘密が多いと裏でブツブツ言い合うだけなのに、スレッタだけは声をかけ続けていました。阻止されましたが密告しようとしていたのは、スレッタの影響があったのではと思います。
ランブルリング前の話では、ニカが最初からスレッタに優しかったのは、スレッタを自分と重ねていたからだということみたいです。それが今度はスレッタがニカを励まし続ける展開になっている。
そういう巡り巡らせの部分も含めて、このニカとスレッタの絆は、ミオリネ並に濃く描かれており、もしかしたらスレッタの変化もニカを通じて起こるのかもしれません。
エラン、嫌な奴じゃないかも
新エランですが、当初は打算的で性格最悪なタイプというイメージでしたが、今回で一変しました。嫌な奴は嫌な奴。でも、キャラとして面白みのある方の嫌な奴でした。
エランになったのも生き延びるためで、パーメットも危ないから使わない。前のエランのことにも言及してたし、ペイル社の刺客というには、不真面目すぎる。この作品で1番人間臭いキャラかもしれない。あっさりとスレッタ側に寝返ってくれそう。
パーメットについて
あんまり気にしてなかったですが、パーメットがこの作品の肝だったんですね。宇宙世紀シリーズにおけるミノフスキー粒子のような、未知のエッセンス。
クワイエットゼロの創案者はミオリネの母らしいですが、この人はトマトの品種改良をした人だったはず。もしかしたら品種改良の理念と通じるものがある? 品種改良をネットで検索したら優生思想のようなものが出てくる。ミオリネが懐いていた母がそんなヤバい人なわけないよね…。主目的はまだ不明。
次回「父と子と」
なんか聞いたことあるな?と思ったら、Zガンダムに同名タイトルの回がありますね。主人公が目前で父親が死ぬ瞬間を見て、嫌いな親だったけど…みたいな残酷な話でしたが…。不穏ですねぇ。
デリングとサリウスに黄色信号…。
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