郷壊し編(18~24話)の感想と考察
本日の「ひぐらしのなく頃に業」の放送はすべて終了しました。
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というわけで、1クール空けて続編が始まるようです!! 予告PVは鬼騙し編のようだったので、おそらく解答編が始まるのだと思われます。
ということからして、郷壊し編は問題編のラストという位置付けだったんでしょう。早速振り返っていきましょう。
一言でいうと、沙都子の頑張り物語でした。
祭囃し編後の世界
郷壊し編は沙都子視点で物語が進みました。まず本作の時間軸ですが、祭囃し編後の世界ということで間違いなさそうです(確定ではない)。
祭囃し編(前作ラスト)
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郷壊し編
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鬼騙し編
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綿騙し編
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祟騙し編
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猫騙し編(沙都子が梨花に銃口を向けたところでEND)
聖ルチーア学園へ進学
祭囃し編から1年後、中1になった梨花は聖ルチーア学園に進学する意思を沙都子に明かします。100年も雛見沢に閉じ込められていたわけですから、雛見沢から抜け出したいと思うのは自然のことだと思います。にしても中1から受験に向き合うくらいですから、相当大きな決意であり夢だったんでしょう。沙都子は最初こそ反発しましたが、梨花の固い決意に心を動かされ一緒に受験勉強することに。そして受験の結果は……見事2人とも合格でした。
高校進学後、沙都子は梨花に失望
しかし、聖ルチーア学園での生活は沙都子にはまったく合わず落ちこぼれていきます。反対に梨花のほうは学園のアイドルとしてイケイケの学園生活を送るという対照的な学園生活に。
沙都子の闇はここから生まれます。高校生活を2人で楽しむ予定だったのに、1人だけエンジョイしている梨花を許せない。普通に逆恨みですが、同情できなくもないです。個人的には、雛見沢を完全に過去として切り捨てている梨花の態度が不気味でした。雛見沢から地続きだと思ってた沙都子と、新生活、新世界として割り切っている梨花。
ループする力を与えたのはエウア
📺サンテレビ
このあと
⏲25:30~
サンテレビにて🔪第24話🔪
「郷壊し編 其の七」
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そんな精神的に不安定な沙都子のもとにエウアが現れたのでした。見た目はうみねこのフェザリーヌ。本人曰く名前はなく、便宜的にエウアと名乗ることに。そんなエウアが沙都子に与えたのが、以下。
①願望が叶う(梨花を聖ルチーア学園に行かせない?)までループさせる力
②梨花が死んだあとに自身が死ねば、2人揃って同じカケラにいける
③梨花は死亡時からさかのぼって数時間分は記憶が失われる
④梨花がループした100年のカケラの鑑賞
⑤対価はエウアが鑑賞を楽しめればおk
①はうまくいかなくても⑤によって、エウア「満足したからいいわ」という着地もありえますね。
②③によって、説得がうまくいかなかったらヤろうというわけですね。ただ③は羽入によって梨花は死ぬ直前の記憶も保持できるようになったので、祟殺し編以降は無効化されています。それを知らない沙都子は猫騙し編のラストでやらかしちゃったわけですね。
④は梨花のこれまでの苦しみを知るターン……と思ったのですが、沙都子は逆に貴重な情報源として利用していくことに
フラッシュバック
前作にもあった謎のフラッシュバック。今作はその理由付けがなされました。エウア曰くフラッシュバックはループすることで起こる歪みのようなもので、ループすればするほど起きやすくなるという。そしてループ者の関係の親しい人が特に影響を受けるようで、郷壊し編ではあの鉄平すらフラッシュバックで改心して驚きましたね。
鉄平の頓服薬
あの意味深な鉄平の頓服薬の謎も明らかになりました。鉄平が薬を飲んでいたのは、シンプルに興奮を抑えるためのものでしょう。フラッシュバックが起きた直後に酒で流し込むくらい切迫した状態で飲んでましたから。「医者に甘いものを控えろと……」というのは沙都子を目の前にした鉄平のかわいい建前かな?
H173の入手
フラッシュバックは鷹野にも起きていました。そして終末作戦を実行するかどうか悩んでいるときに、おじいちゃん=鷹野一二三の遺言を見つけます。そこには研究は断念でいいと記されており、これによって鷹野は高飛びを決断したのだと思われます。
富竹殺害のために用意していたH173は所在を確認したのち再び封印されましたが、鷹野をつけていた沙都子によって発見、パスワードも総当り(デスループ)で突破され、沙都子の武器になったのでした。
トリックは出揃った?
黒幕は沙都子、H173で強制発症、拳銃も簡単に手に入れられそうですね。これにフラッシュバックでの行動変容が加わりシッチャカメッチャカになってたわけです。これらのトリックにより、ミステリー的な謎はほぼ解明できると思います。
基本的に梨花のベストアドバイスとフラッシュバックによって惨劇は回避される。しかしH173と第三者のフラッシュバックによってイレギュラーが発生する。惨劇が起きたところで梨花と自分を殺して次ループへ。
感想
なんといっても鉄平。黒幕ですら同情されるように描かれているひぐらしにおいて、ずっと悪役だった男ですからね。とうとう救われました。ド直球の悲劇で、今作で1番面白く、そして泣けるシーンでした。ツイッターでも大人気(郷壊し6話です)。
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反響といえば、フェザリーヌの登場も話題になりましたね。「うみねこのなく頃に」と世界観がつながることに賛否両論といったところでしょうか。「特異脊髄標本……」みたいなセリフは「キコニアのなく頃に」の話です。本作観るうえではどちらも必読ではなく、既プレイ者が知ってたらムフフとなるだけの話です。裏設定もありますが、これもキャラの誕生日並にファンが知ってたら楽しめるレベルのことです。
で、本編です。正直、沙都子の意思が強すぎて若干引き気味です。梨花を変心させたいにしても、殺すほどかって思いますし、殺しまくってるのも怖い! 「さようならにーにー」は悟史に認められるいい子ちゃんをやめるって意味で、もう止まらねぇぜ!ってことでしょう。これは前作の犯人たちとまったく同じ。苦渋の思いで1人やっちゃったらもう止まらなくなったみたいな。猫騙しで首を掻いていたし、途中からは病のせいってことになりますように。じゃないと沙都子が怖い。予想される着地点に対してやりすぎている感あったね沙都子は。
梨花ちゃんもかわいそうだなホント。前作以上に死にまくっているよ。ただ落ち度がまったくないとは言い切れないね。ルチーアと雛見沢、環境によって立ち振舞いを変えるところがクレバーというより悲しく思った。TPOをわきまえているのはよく分かるけども、沙都子の前でも猫をかぶるのは沙都子がかわいそうだなって。沙都子にとって梨花しかいないように、梨花にとっても沙都子しかいないのだから、もっと親友を大事にしようよ……。
竜騎士07さんの好きな猫箱思考でいくと、梨花は雛見沢での日々を雛見沢のみでの出来事だとして処理している。ひとつの小説を読み終えたあとに、小説を読んだという事実だけが残ったように。一方で沙都子は雛見沢の日々は今も続いていると考えている。小説がまだ続いているように。実際はこのどちらも正しい。いい感じの中間が答え。そのためにも、お互いを認める、お互いを赦すことをもって終わるのが、1番ひぐらしいらしい着地点かなあ。
卒は7月かー。フラッシュバック祭りになりそうだ。
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