リズムに合わせて攻撃ボタンを押せ!
作品名 | Hi-Fi RUSH(ハイファイラッシュ) |
開発 | Tango Gameworks |
リリース日 | 2023年1月26日 |
ジャンル | リズムゲーム、アクション、ハックアンドスラッシュ |
価格 | 4,355円(Steam) |
対応プラットフォーム | PC(Steam、Epic、Windows)、Xbox、PS(2024/3) |
日本語 | 完全対応 |
インストールサイズ | 15.07GB |
クリア時間 | 約11時間 |
Hi-Fi RUSH(ハイファイラッシュ)は、ロックスターを夢見る主人公チャイとその仲間たちが、邪悪なロボット製造企業相手に戦うリズムアクションゲーム。バイオハザード生みの親である三上真司氏が設立したTango Gameworksによるサイコブレイク、サイコブレイク2、ゴーストワイヤートーキョーに次ぐ4作目の作品です。
システム:最大の特徴は、ゲーム内のすべての仕掛けがリズムにシンクロしている点。たとえばジャストタイミングで発動した通常攻撃はダメージが増加し、必殺技ゲージも溜まりやすくなります。また、敵の攻撃もリズムに合わせて飛んでくるため、ノリノリでプレイすればするほどスムーズに攻略できるという爽快なリズムアクションを楽しめます。
対応プラットフォーム:PC版以外はXbox独占でしたが、他機種への展開がアナウンスされており、2024年3月19日にはPS5版のリリースが決定しています。
プレイ時間:クリアまでの所要時間は約11時間。1チャプター1時間弱ほどでサクッとクリアできます。クリア後には自由にステージをやり直すことができ、その他戦闘に特化したモードなど、やり込み要素も十分に用意されています。
感想:リズムゲーム初心者には難しかった
アメコミ風デザイン:まず良かった点は、ビジュアル全体の素晴らしさ。デザインからストーリー、ユーモアまで、アメリカのアニメ風に表現されており、軽快なノリ、表情豊かに生き生きと動くキャラクター、ビートを刻むオブジェクトなど、細かいところまで作り込まれていて、シンプルに1本のアニメーション作品として見応えがありました。
特に驚いたのが、イベントムービー中のあらゆる効果音の音ハメが完璧だったこと。変形するだけのシーンでも「ガッチャンガッチャン」と効果音がいちいち気持ちよく、目だけでなく耳でも楽しめました。また、イベント中に流れるビートが途切れることなくシームレスにアクションパートに移行するので、ムービーの興奮そのままにプレイを始められるのも良かったですね。
ストーリーはコメディ色が強めだったものの、単に笑えるだけでなく、多少のシリアスさと熱い展開まであり、最後まで飽きることがありませんでした。敵味方問わず個性的なキャラクターが多く、全員に見せ場があるのも良かったですね。
リズムゲーム初心者には難しい:一方良くなかった…というより自分に合わなかったのはリズム要素全般。リズムゲームで何を言ってるんだという感じですが、これはゲームバランスが悪いのではなく、自分の問題ですね。音ゲーというジャンルに不慣れすぎて、かなり苦労しました。
始める前はメイドインワリオやリズム天国のようなライトなリズムゲームを想像していましたが、実際には予想以上にハイテンポで判定もシビアでした。クリアしたといっても、難易度ノーマルで、途中からリズムのタイミング判定を広げるオプションをオンにして、何度もゲームオーバーを繰り返し、ようやくクリアできた感じです。
パリィ:最後まで苦手意識を克服できなかったのが、ステージ3から登場するパリィを利用したリズムゲームのギミック。リズムゲームによくあるお手本のリズムを真似して返すというものなのですが、速くてフレーズも長いのが、自分のようなリズム感皆無で正確な操作性にも自信がない人間には難しすぎました。タイミング判定を広げるオプションのおかげでなんとか乗り切れましたが…。
やり直しが面倒:このパリィギミックは出現頻度が高いのも辛いところで、ほぼすべての強敵が使ってきます。ギミックに持ち込まれる前に防ぐこともできますが、そう上手くはいかず…。
このゲームの雑魚戦はウェーブ制で進行し、戦闘フィールドに到達→出現→全滅→出現→…を繰り返します。問題はウェーブの途中でゲームオーバーになるとウェーブの始めからやり直しになることです。つまり、3ウェーブ目で失敗すると、1ウェーブ目からやり直さなければいけません。パリィギミックだけにつまづいているのに、やり直しとなるとそれ以外の戦闘の方に長く時間を取られるのが面倒だし疲れました。
リズムギミックはボス戦の方が難しいのですが、ボス戦の場合はギミックごとにオートセーブが入るため、精神的には雑魚戦より楽でした。
最初はゲームオーバーが続いても粘り強くプレイしていましたが、あまりにもストレスが大きかったため、タイミング判定を広げるオプションをオンにし、ステータスもHP重視にし、半ばゴリ押し気味にクリアしました。
リザルトでリズムの正確性でAを取ったのは、ゲームに慣れた終盤だけでしたね。後は50%~60%+コンティニューでボロボロのリザルトが続きました。逆に言えば、これだけリズムゲームがダメダメでもオプション1つでクリアできるということです。
総評:難しかったけど、楽しく遊べた
アクションは無双系とソウル系の中間みたいな、デビルメイクライやソウルスティスに近い爽快スタイルアクション系で、簡単ではないですが、難しすぎることはないです。何よりもリズムが重要なゲームで、リズムゲームの上にアクションゲームがあるという感じです。
レビューを見ると、カジュアルにプレイできて楽しいという声が多く見られます。実際、やり込み要素のバランスなどを見ても、カジュアルなプレイを想定して設計されているように感じます。しかし、リズムゲームに慣れていない自分には難しすぎました! プレイを終えての率直な気持ちも、楽しかったより難しかった・大変だったという思いの方が上回ります。
とはいえ、ずっと渋面でプレイしていたわけではなく、プレイ中はむしろ晴れやかな気持ちでプレイできていました。というのも、1チャプター1時間弱ほどで小休止しながらプレイでき、合間のイベントムービーが面白く、興味が尽きなかったからです。また、リズムも、下手なりにたまには調和することがあり、うまくプレイできた時はとても気分が良かったです。
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