水星の魔女シーズン1の感想とシーズン2の展望

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ガンダムシリーズファンが観た水星の魔女シーズン1の感想です。

シーズン2は2023年4月9日日曜午後5時から。

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とても観やすい作品でした

振り返ってみると普通に面白かったな、と。

残酷なシーンも多いガンダムシリーズですが、シリーズの中では本作は比較的カジュアルな作品だと思います。女性主人公かつ学園モノという素材からしてポップですし、友達関係、親関係に悩むところが、およそ戦争を取り扱ったアニメシリーズとは思えないほど平和的です。かといって明るすぎず適度に闇を感じられるのが、いい緊張感を生み出していて、エンタメとシリアスのバランスが絶妙でメンタル的にも観やすかったです。

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現代のガンダム

女性同士の恋愛や、親との対等関係を求めるところが、現代的って感じがしましたね。個が強い!っていう。その描写に啓蒙感はまったくなく、押し付けがましさのようなものも感じません。これはこの作品独自の特徴というより、今の時代のスタンダードなのでしょう。これについては自分自身の意識の変化を感じました。

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白黒わかりやすい決闘システム

いざこざが起きたとき、決闘で決着を決めるシステムはとても良いと思いました。リアル感の薄まる設定とはいえ、白黒ハッキリとしているという点がいいですね。設定が複雑に入り組んで、戦っても勝ったんだか負けたんだかよくわからない作品もありますが、決闘システムは「勝ったほうが正義」「負けたほうが言うことを聞く!」と単純明快です。勝ったほうは話が前に進むし、負けたほうは素直に負けを認めて一歩引く。喧嘩したのに後腐れがないのがまたいいところです。

話を半分理解できていなくても、この決闘さえ見ておけば大体の流れを把握することができます。そんな熱心に観ていないライト勢に対する配慮もあったのではないかと思います。あとはもう単純に戦闘描写ね。これがないとグッズが売れない。

その反面、なんでもかんでも単純化することで苦悩が矮小化されがちなところがあるように感じました。決闘は、「高め合う」のではなく「わからせる」ことであって、敗者には優しくないルールです。利益追求のための決闘ならそれでも良いと思いますが、そうではない複雑な心理状況すら、白黒で判断されるのはなんだか乱暴だなぁと。まあ、参加者はみんなそれを分かっているんでしょうが…。

決闘の最大の魅力は、主人公たちが直面する問題に対して、正面からぶつかるという姿勢にあると思います。対立を、1:1で向き合って解決するという姿勢もまた今っぽいですね。

テーマは親からの自立

テーマは明快で、親からの自立。

本作は、主人公の通う学園内での話とその親たちの話という2つの軸で主に構成されています。親たちの権力闘争の1つの手段として子供たちが利用されているという構図で、子供たちが親からの期待や叱咤に苦しんでいる姿が多く描かれていました。一方で、一部のキャラクターたちが、親の束縛から飛び立とうとする姿が肯定的に描かれていたことから察するに、親からの自立というのが、この作品が示したい1つのテーマなのかなと思いました。

親が悪い一辺倒ではなく、親が子を想う気持ちもわずかながら描かれていました。そこらへんの親側の内面描写はシーズン1の最後にちょこっとだけ描かれただけで、厚みがありませんでしたから、シーズン2ではそこの深掘りに期待したいです。

親に従順な主人公

その点からいって、主人公スレッタが、倫理観や自己決定能力すらも親に支配されている様子は異質でしたね。特にシーズン1ラストシーンは、その気持ち悪さを最高度まで高めた象徴的なシーンだったと思います。その光景を見たミオリネの反応からいっても、これはどう考えても異常なことで、克服すべき闇であることは間違いありません。

よって、シーズン2ではスレッタが親であるプロスペラと対立する展開が予想できます。

シーズン2の展望

スレッタvsプロスペラ

親と子の物語である以上、避けられない展開だと思います。とはいえ、殺し合いをするほど憎しみ合うことは考えづらいです。他のキャラクターがそうだったように、スレッタ自身が異常に気付く必要があり、その補助としてミオリネや仲間たちがどうスレッタに関わっていくのかが見どころかなと思います。

スレッタについては他にもエアリアル問題、年齢問題、複数人間説などがあって、とにかく謎の多い主人公です。すべての言動が考察対象になるような、ガンダムシリーズでも稀有なミステリアスな主人公ですね。

デリングのその後

背中に重傷を受けたデリングのその後も気になります。最大の権力者があっけなく死ぬとは思いませんから、生きているとは思いますが、もしかしたらガンド医療を受けているかもしれません。

やはりOPの背中にガンドを背負った女性がなにかの暗示のように思えてなりません。

アーシアンの歴史と地位向上

シーズン1では地球出身=アーシアンが蔑まれる描写が数多くありました。背景として、かつて何らかの戦いがあって荒廃した地球と、その帰結か、経済的弱者としての現状というのがあります。

フォルドの夜明けと名乗る武装組織がアーシアンの地位向上を掲げて、テロに加担しているところから察するに、暴力的手段でしか解決できないほどに、地球の勢力というのは真っ向勝負ではまったく当てにならないほど弱体化しているのだと思います。

シーズン2では、かつて地球で起こった何かの深掘りと、現状の差別の多少の改善がなされるのではないでしょうか。

謎はまだまだ多い

こう羅列してみると、シーズン2で回収すべき謎が意外と多いですね…。これらを個別に解決していくというよりは、根のほうでつながっていると考えるほうが自然かなと思います。特に地球が荒廃した理由と、ガンド技術あたりが、核心につながっているような気がします。大勢力が企業グループだけってのがまだちょっと引っかかる。

正直なところ、こんなに面白いとは思わなくていい意味でびっくりしてます。シーズン2に向けてワクワクのほうが大きいですが、シーズン1があまりにも平和的だったことと、あのラストシーンから考えて、また過激な何かが起こるかもしれないと思うと若干の怖さもありますね……。

放送は4月9日日曜日午後5時からです!

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